イノリ…3
どうして上手くいかないんだ?
何を間違ったんだ。
非はないはずなのに。
何に腹を立ててるんだ、僕は。
「大丈夫?最近機嫌悪いけど」
「大丈夫だよ、ピーター」
周りに知られるほど、感情を表にだしていたのか、僕は。
ポーカーフェイスが得意なはずなのに。
「どこでミスッたんだ。どこで!」
腹が立つ。
ピーターは関係ないのに。
僕の悪い癖だ。
「監督生が何なんだ。僕はそんな地位は必要ないじゃないか」
そうだ、だって僕にはそれ以上の地位があるんだから。
「ジェームズ?」
「何でもないよ、ピーター」
バッジなんて、ただのオモチャじゃないか。
こだわる必要なんかない。
「い、行こうよ、ジェームズ」
「そうだね」
僕らは大広間に向かった。
朝食を食べるためだ。
「いいかい、シリウスやリーマスにはさっきの事、内緒だよ」
「う、うん」
どうしたんだ、僕は。
リーマスに嫉妬?
有り得ない。
こんなに不快な気分は初めてだ。