赤い華13

 

「ありがとう!そうそう、シリウス。明日キミに言いたいことがあるんだ。聞いてくれるかい?」
いきなり話題を変えるジェームズ。シリウスは不審な目でジェームズを見た。
「何で明日なんだよ」
というか、微妙に不機嫌だ。
「明日なんだ。今日はまだ準備が…ともかく、明日の朝、キミが起きたら、僕の部屋に来てくれ」
ジェームズには考えがあるらしいが、いつも意図を話さないのが、シリウスの機嫌を損ねる。
リーマスがそれをなだめるのだが、果たしていつまで持つか。
「ジェームズ。いつになったら話してくれるんだい?」
リーマスがシリウスをかばうように尋ねた。
「とりあえず、リリーのことは、今週中に話す。明日のことは…リーマス達には明後日話すよ」
どうして1日遅れるのかはわからないが、リーマスは我慢することにした。
今までの惨めな日々に比べれば、二三日待つことなど、どうってことはない。
「明後日、夕食後すぐに例の部屋に集合」
わけのわからないまま、その話し合いは終わった。