赤い華2

 

「はぁっ!?マジかよ…?リリー・エヴァンスって言ったら、わがままでプライドの塊みたいなやつだろ?」
シリウスは目を丸くした。
「そこまで言うことないだろ?シリウスに言われる筋合いはないって」
リーマスはククッと笑った。ムッとするシリウス。
「キミ達の意見じゃなくて!作戦に協力してくれるかどうかを聞いてるんだよ」
ようやくリーマスが笑いを止め、ジェームズに向き直る。
「ごめんよ、ジェームズ。そうだね…協力するのはいいけど、たいしたことはできないよ?」
いくらなんでも、偽りの気持ちを作ってしまえば、リーマス達も後味が悪い。
「わかってるさ。大丈夫。僕が中心になって動く」
こうなったジェームズは、完全に見境がない か、手のつけようがない。
「それならいいけど」
ね?とリーマスはシリウスに同意を求める。
「オレに聞くなッ!」
すねてどこかへ行ってしまった。
「気にすることないよ、ジェームズ。驚いてるだけだから」
頭を冷やしたら、きっと戻って来るさ、とリーマスは呆れた顔で言った。
「そうだといいんだけどね」
ジェームズも呆れた顔で、シリウスが出て行ったドアを見つめた。