赤い華3
「リーマス!特ダネだ!」
グリフィンドールの談話室に駆け込んできたジェームズ。
「どうしたの?」
隣にいたシリウスも、思わずそちらを見る。
「あ、シリウス。キミも聞いてくれるかい?」
あぁ、と不機嫌そうに頷く。
ジェームズは真剣な瞳で、声をひそめる。
「リリーは…ペチュニアっていう妹がいるらしい」
「………」
「えー…っと…あの、ジェームズ?」
リーマスは苦笑いをしながら、横目で呆然としているシリウスを見る。
「大スクープじゃないか!」
喜びに満ちた顔で、ジェームズはガッツポーズをとる。
「…うん、あのさ、ジェームズ?」
遠回しに事を告げようとしたリーマスを遮り、シリウスが口を開く。
「知ってるぞ、それ」
ギョッとジェームズがシリウスを見る。
リーマスはあちゃーという風な仕草を見せた。
「マグルだろ?魔法使い嫌いの」
どうやら有名らしい。
「何で…?」
知っているのか、とジェームズは尋ねたいらしい。
「一時期…噂になってたぜ。めちゃくちゃ仲悪ぃんだと。妹が一方的に嫌ってるらしい」
シリウスの話を、面白くなさそうに、しかし興味深そうに聞くジェームズ。