赤い華7
「さぁ、始まりました!グリフィンドールvsレイブンクロー!果たしてどのような戦いになるのか?!」
ジェームズは最初から飛ばしていた。かなりのスピードで、ゴールを決める。
「入ったぁー!!ジェームズ・ポッターがゴールを決めました!グリフィンドールの先取です!」
そしてあっという間に70点を入れたジェームズ。
「ヤバイ…」
その試合を見ていたリリーは、こっそり呟く。
そういえば、自分は、120点入れればいいと言った。勝てとは言っていない。要するに、ジェームズが120点入れれば、勝とうが負けようが関係ないのだ。
「最悪…」
自分の失態に気付くが、今頃気付いても後の祭りだ。
しかも。ジェームズは一度、試合で150点入れた事がある。
それを完全に忘れていた。
「お前の負けだ、エヴンス」
ジェームズの勝利は、最初っから確定していたようなものだったのだ。
「約束通り!ダンスのパートナーになってね、リリー!」
ジェームズが試合終了後、一目散にリリーのもとへと駆け付けた。
「…わかってるわよ!気安く名前で呼ばないでちょうだい!!」
かなりご立腹のようだ。
その姿を見て、ジェームズは密かに笑みを溢した。